どうしてそうなる?アメリカ人と日本人の価値観の違い

29 8月

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後で傷つかないよう今のうちに傷つけよう日本人、後のことは後で考えようアメリカ人

アメリカで生活していて思うのは、アメリカ人はとにかく何事にもポジティブに考えるということ。

例えば、妊娠の報告に関しても、日本では安定期5ヶ月~6ヶ月を過ぎるまで流産の可能性があるから、近しい家族・友人までに公表するだけで、職場や知人には黙っていようと考える人が多いようですが、アメリカでは妊娠結果がわかり次第周囲に報告をしている人が多いようです。
というのは、彼らは流産の可能性を考えず、万が一そうなった場合はその時に対応すればよいという考え方だからです。

対して日本人は、だめになったときのことをまず考え、周りや自分が傷つかないように内緒にしておくというネガティブが先立った考え方をします。私自身、市販の妊娠検査キットで妊娠結果が出た際に、嬉しさのあまり家族に連絡しましたが、家族は、医者に行かないと確実じゃないんだし、それにまた安定期じゃないから、まだ期待しすぎないようにねと私に念を押しました。
日本では相手が傷つかないように、このようにあえて最悪のシナリオを想像させること相手を想いやる気持ちとされますが、さて、これをアメリカ人にそのまま言ったらどうなるのでしょうか。

まず間違いなく妊娠報告をした人は憤慨することでしょう。

おそらく、
「結果が妊娠と出たんだから、妊娠だろう」
「だめになるかもしれないと弱気になる必要はない」
「なぜ素直に喜んでくれないのか」

嬉しさを共有できず、悲しく感じる人もいるかもしれません。

ちなみに私の夫はアメリカ人ですが、彼の家族に話したところ、
「おめでとう!」
「今何ヶ月なの?」
「楽しみだね!」
「男の子かな、女の子かな?」

のような、期待にあふれた流産の可能性など一切考えない言葉がたくさん出てきました。

日本とアメリカ、文化も考え方も違う中、どちらが正しいというものは存在しません。
しかし、相手の生まれ育った環境によって、思いやりで言った言葉があえてナイフのように相手を傷つけてしまうことがあるというのは知っておくとよいかもしれませんね。

(photo: Lel4nd / flickr )
(photo: genvessel / flickr )