ポジティブなアメリカ人、ネガティブな日本人

9 1月

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夫を含め、アメリカ人はとにかくポジティブです。

英語表現には日本特有の「謙遜」なんてものはありません。

例えば、

”I don’t have enough English skills to give a presentation. ”
(私の英語力なんてプレゼンをするにはまだまだだよ。)

なんて言った日には、アメリカ人ならきっと、

「なぜ自分のことを卑下するのか?」

と疑問に思うはず。とにかくアメリカ社会は自分を大きく見せて出世をしていくものなので、謙遜していては出世につながらないという考えなのです。

“I don’t have enough skills to give a presentation.”

のかわりに、

“I have never done this before, but I will do my best!”
「これが初めてだけれど、ベストをつくすよ!」

日本語でも聞こえはいいし、ポジティブに言うことでやる気が出てきませんか?だめでもやったことがなくても”Yes, I can!”の精神で取り組むことが大事です。アメリカ人から学ぶことも多いですね。

それとアメリカで一番重要で怠ってはならないこと、それはnetworking (ネットワーキング)です。ネットワーキングとは、色々な人たちとお話をして連絡先を交換すること

アメリカのresume(レジュメ=履歴書)には知り合いの名前を書くところがあり、その肩書きによって就職率が大きく変わるのです。さらにその人たちを通して、どこの会社がこんな人を探しているなどの情報が転がり込んできたりして、面接にこぎつけるというのもよくある話です。

特に今は不景気の影響でアメリカの失業率はおよそ10%近く、英語堪能なネイティブでさえ就職に苦しんでいる状況で留学生が仕事を勝ち取るためにはネットワークが必須となります。人脈を通して仕事をゲットするという考えは日本人にはあまりピンとこないことですが、これがあるのとないのでは大違いなのです。

またこのネットワーキングの仕組みを知らず、私は留学当初かなり戸惑いました。

日本では人と知り合い友好的に接する目的は友達をつくるためでした。そんな文化をもった私が、“ネットワーキング=キャリアのための人脈つくり”の国に慣れるにはかなりの時間を要しました。

アメリカ人と連絡先を交換してもまったくお誘いの連絡もなく、こちらから誘っても「うん、また今度」と断りの返事。連絡先を交換して仲良くなれるかと思ったのに、と理解ができませんでした。

アメリカでは広く浅くの交友関係がこのネットワーキングシステムのため多いのです。5年たった今では無理やり自分を納得させて、何か困った時にはお互いに助け合える、情報の共有を目的とした友人と枠付けをしています。

とこういった感じでアメリカ生活は始めは戸惑いの連続です。

違う国に住むというのは宇宙人と暮らすのと同じくらいびっくりがたくさんです。是非その違いを楽しんでみてください!

(photo:ecmorgan / flickr )
(photo:鈴木みゆき / 写真素材 PIXTA )